竹うちわについて

自然素材が美しい竹うちわ

竹うちわとは、竹で骨組みを作り、そこに紙を貼った昔ながらのうちわのことをいいます。

エアコンなどの電化製品が発達していなかった時代は、夏に涼をとる道具として使われており、夏の風物詩でもありました。今でも浴衣にうちわを合わせるなどファッションとして取り入れる女性が大勢います。また、夏祭りなどで配られることが多いですね。現在ではプラスチックの骨でできたものも多いのですが、昔ながらの自然素材で作られた竹うちわは、手作業で作られる日本の伝統工芸の一つとして守り伝えていきたい逸品です。

日本三大うちわとは?

高温多湿の日本では、古くから全国的にうちわが使われていますが、その産地として有名なのが日本三大うちわです。日本三大うちわは京都の京うちわ、千葉県の房州うちわ、香川の丸亀うちわです。

京うちわは、南北朝時代に生まれました。当時、海を渡って海賊・倭寇によって、朝鮮半島から朝鮮団扇が伝来し、京都の貴族に伝わったことから京うちわが誕生したといわれています。うちわには手で握る部分の柄と、紙を貼り付ける中骨といわれる部分がありますが、京うちわは柄と中骨が別れているのが特徴です。京の都にふさわしい洗練されたデザインも大きな特色となっており、現代のインテリアにもマッチするモダンなデザインのものが多数販売されています。

房総うちわは、江戸の庶民に愛されたうちわです。柄の部分が丸いのが特徴で、柄のお尻の部分が色鮮やかな赤や青などに染められています。江戸時代は幕府が庶民の贅沢を禁止する制度を敷いており、豪華な浮世絵なども禁止されていた頃がありました。しかし、うちわに描かれる柄模様は贅沢禁止令の取締対象とならないため、庶民の庶民のささやかな贅沢として房総うちわは愛されてきました。

丸亀うちわは1600年、丸亀の僧侶が旅に出た折、九州で宿泊したお礼としてうちわの製造方法を伝えのが始まりとされています。柿渋を紙に塗った朱色の渋紙に○に金の印を入れた渋うちわとして作られ、金比羅山のお参りのお土産として人気を呼びました。渋紙で作られているので、丈夫なのが特徴です。風を送って涼を取るだけでなく、火をおこす、すし飯などの料理を冷ますなど日常の家事などにもよく使われていました。現在では、さまざまなデザインバリエーションのものが作られており、ファッションやインテリアに取り入れやすい柄が多数揃っています。

竹うちわは竹と紙という、日本ならではの素材を駆使し、手作りでていねいに作られているのが特徴です。リビングにうちわがあるだけで目に涼しく、来客時に竹うちわと冷たいおしぼりを提供するなど、おもてなしの心遣いとしても使うことができます。日本の風流の粋を集めた道具ともいえるうちわ、ふだんの生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。