日本の行事・記念日の歴史や過ごし方をまとめました!

七宝(しっぽう)

お祝い事にぴったりのおめでたい模様が七宝模様

読んで字の如く、7つの宝物を意味するおめでたい模様として古くから愛されているのが七宝模様です。
元々は金に銀、瑠璃に玻璃、蝦蛄も赤珠、瑪瑙の7つの宝物を指す仏教用語のことで、富や繁栄、心身の健康など人生における宝物についても示しています。
漢の時代にまで遡る歴史ある模様としてとにかく縁起の良い模様の代表格として知られており、光を表す菱柄のような形を円の上に描いた、見た目にも華やかなマークです。

七宝は同じマークが連なる小紋の一種で、小紋と言えばこちらの柄を思い浮かべる方も少なくありません。
サイズや色合いなどに指定がありませんので、デザインによっては京小紋のような華やかな印象の七宝模様もあります。
シンプルなタイプもありますが、ちょっとしたお呼ばれなどにもピッタリの着物も多いでしょう。

七宝を繋いだ七宝模様も人気

七宝を単体ではなく七宝を繋いだ模様のことを七宝繋ぎ模様と呼ばれます。
七宝繋ぎも着物や小物類に使われることが多く、シンプルでありながら華やかな見た目が魅力です。
ネイビーなど落ち着いたカラーがベースでもきらびやかな印象がでるので、明るすぎるカラーが苦手な方にも向いています。

七宝模様は風呂敷などの小物類にも向いており、ファッショナブルに使うにも最適です。
和柄をさりげなく取り入れたい方にはアクセサリーデザインに入れるのもおすすめで、七宝繋ぎにするだけでもドレスアップができます。
ネイルなど細かい部分に取り入れるにもちょうど良く、和柄と華やかさをミックスした柄をお探しの方にもぴったりです。

骨董品に描かれていることも多い

元々おめでたい模様として親しまれているからこそ、着物の柄としてだけではなく様々な模様に使われています。
古くには人間国宝の骨董品などにも利用されており、美術品として価値の高い品物も多数です。
歴史的な品物だけではなく匠による和食器や陶工作品に七宝模様が刻まれることも多く、贈り物としてオーダーを受ける事も少なくありません。

小物類にも七宝模様が使われている縁起物が多く、お茶碗や箸置きなど普段使いする品物に刻まれていることも。
結婚祝いや就職祝いなどお祝いギフトに贈るにもピッタリのデザインです。

近年ではグラフィックデザインに七宝模様が取り入れられることも多く、建物のデザインやパッケージデザインに取り入れられることもあります。
日本国内だけでは無く海外でも人気の高い模様で、和のテイストを取り入れた建築物へデフォルメして刻まれていることも多いでしょう。
遠くから見ても華やかな模様ですので、床や天井など一面にデザインされることも多い模様です。