日本の行事・記念日の歴史や過ごし方をまとめました!

こまについて

こま

なぜ、お正月にこま回しをするの?

こま回しは一昔前までは、お正月になると必ずする遊びでした。なぜ、お正月になるとこまを回して遊ぶのでしょうか。こまはお正月に限らず、一年を通して遊ばれていたとてもポピュラーな玩具です。しかし、一人でくるくると回るので、こまは物事がスムーズに回ることを表す縁起の良いものとされており、こまを上手に回せるようになると、子どもが独り立ちできるようになると考えられていました。このため、お正月の縁起物としてこま遊びが行われていたのかもしれません。

こまは日本の伝統文化でもありますが、こまは日本だけではなく世界各地に存在します。現存する記録では、世界最古のこまとして紀元前2000~1400年ごろにエジプトのこまがあったとされています。このこまはぶちゴマと呼ばれており、こまの側面を鞭で叩いて回します。回し始めるときにこまに紐を巻き、紐を引っ張って回すので、投げゴマのルーツだとも考えられています。

では日本で最も古いこまはどのようなものでしょうか。最も古いのは、藤原京跡から出土したこまで、7世紀ごろのものとされています。奈良時代や平安時代、宮中の儀式で吉凶を占ったり、貴族たちが遊んだりしていました。このこまもぶちゴマだったと考えられています。

こまが庶民にまで普及するようになったのは、江戸時代になってからです。博多で鉄製の心棒を使った博多ゴマが作られ、長時間回ることで評判を呼びました。よく回るので、博多ゴマを手のひらや扇子の上で回したり、紐の上を綱渡りさせたりする曲芸へと発展し、江戸の町でも評判を呼んでいます。

江戸時代の子どもたちは巻貝で作った小さなこまを回す遊びをしていたと伝えられており、これが明治時代に金属で作られるベーゴマに発展しました。

古くからあったぶちゴマは、次第に投げゴマへと変化していきます。投げゴマは、日本では最もポピュラーなこまで、胴体に紐を巻き付け、ピュッと投げ出して回すものです。

意外と難しいこま回し!テクニックを磨こう

こまは一人でまわして遊ぶこともできますし、喧嘩ゴマとしてお友達とこまをぶつけ合って遊ぶこともできます。

こまを回すのはなかなか難しく、コツをつかむまでは何度も練習しなければいけません。しかし、回せるようになるととても嬉しいものです。お父さんやおじいちゃんに、こまを回すコツを伝授してもらえば、家族のコミュニケーションにもなりますね。

そしてこまを回せるようになったら、次はスナップを利かせてみたり、紐の引き方を変えてみたり、強く投げてみたりなど、さまざまな工夫をしながら、より速く、より勢い良く回る方法を編み出すのも楽しいものです。

紐をまきつけて回す投げゴマは、現代でもとてもおもしろい遊びだと思います。ぜひチャレンジしてみてください。