自然に親しみ豊かな心を育む「みどりの日」
みどりの日は昭和天皇のお誕生日
みどりの日は4月29日で、祝日です。
この日は、自然に親しむ、自然への感謝の気持ちを持つといった意味があり、法律でもそのように定められています。
しかし、元々は昭和天皇の誕生日でした。
昭和生まれの人は、「天皇誕生日」と言った方が、分かりやすいのかもしれません。
みどりの日となったのは、平成になってからです。
みどりの日が設定された歴史
では、みどりの日の歴史を見てみましょう。
どのような経過をたどって、4月29日は「みどりの日」となったのか、気になるものです。
昭和天皇崩御前までは、この日は「天皇誕生日」という名の祝日でした。
1989年のことで、その年は平成元年でもあります。
実は、「みどりの日」ではなく、「昭和の日」にして昭和の思い出を偲ぼうという意見もあったのです。
戦前は天皇誕生日を「天皇節」と言われ、広く人々に親しまれてきました。
元々、このようにみどりの日は天皇誕生日だったのですが、そもそも天皇誕生日の歴史的背景はどのようなものでしょうか。
実は、天皇誕生日を国民が祝うという風習は、唐の時代に遡ります。
唐では、玄宗皇帝がこのように自身の誕生日を国民の祝日にしようと制定しましたが、それを実際に始めたのが、光仁皇帝だったようです。
昭和は64年まであり、4月29日の「天皇誕生日」もそれだけの歴史がありました。
そのために、天皇陛下崩御の後も、国民に親しんでもらえるように「みどりの日」として新たに制定されたのです。
人々はみどりの日をどのように過ごしている?
みどりの日は、みどりに関するイベントが多いです。
たとえば、みどりを大事にしようということで、みどりを大事にする週間として、町をクリーンにしようとか、環境を悪化させないようにしようという今後の取り組みに関するイベントが多数あります。
こういった取り組みに理解を示して協力するという人も多いでしょう。
また、たいていの年はこのみどりの日を皮きりに、ゴールデンウィークが始まりますので、この機会に旅行に行くという人も多数いるようで、飛行機、鉄道の各社が予約でいっぱいになりますし、宿泊施設も満杯、道路も混雑といった状況になります。
でも、そのように外に出る人だけではありません。
せっかくの休みなので、家でゆっくり過ごしたいという人もいます。
こういった人は、混雑している場所が苦手であったり、余り好きでなかったりする人でしょう。
それ以外でも、あえて人々が休みの時は大がかりな外出を避けて、人が余り遠出をしない時期に旅行等に行くという人もいます。
そのような人も、この時期は家でのんびりするか、近所の日帰り温泉等に行って気晴らしをするなど、それなりの楽しみを見つけているのです。
それから、この時期にお祭りがあるという地域もあります。
そのような地域に住んでいる人はお祭りに協力したり、家族そろってお祭りを見て過ごしたりするようです。