日本の行事・記念日の歴史や過ごし方をまとめました!

錦鯉にはどんな歴史がある?

錦鯉(にしきごい)というと、日本庭園の中を優雅に泳ぐ姿をイメージする人が多いのではないでしょうか。
近年では海外からも注目されている錦鯉は、日本の伝統文化の一つとして大切に保護されています。

錦鯉の歴史は、もともと江戸時代の後期まで遡ります。
当時は、現在では新潟県に当たる越後において鯉の養殖が盛んにおこなわれていました。
当時から異種間の鯉を交配させるという繁殖方法が行われていましたが、白色の鯉と赤や黄色の鯉を交配させたところ、突然変異として白地に赤や黄色の斑紋が美しい鯉が誕生したのです。
これが、錦鯉が誕生したきっかけです。

この美しい突然変異は、人工的に行われただけでなく、自然界においても発見されました。
そのことから越後ではさまざまな鯉の交配が行われ、何回も改良を重ねながら現在のような美しい錦鯉を作り出しました。
江戸時代においては、この美しい錦鯉は、「色鯉」とか「花鯉」などと呼ばれていました。
錦鯉というネーミングが確立したのは、更に改良を重ねて幅広い品種が作られるようになってからのことです。

海外でも人気が高い錦鯉

錦鯉は、現在では世界中で育成されています。
それぞれの地域ごとに品種は異なり、世界中を見ると品種は100種類以上あると考えられています。
そのうち日本において錦鯉の育成を促進する全日本錦鯉振興会では、20種類を定め、それぞれの品種ごとに品評評価を行っています。

錦鯉の品種は、白地に赤や黄色の斑紋がついたものを始め、光沢がある品種などもあります。
色の種類や数によっても品種分けされており、一つ一つの品種ごとに異なる優雅さや美しさがあります。

中でも人気が高い品種は、紅白2色の錦鯉や、大正三色や昭和三色、また5つのカラーの斑紋を持つ五色などがあります。
白写りと呼ばれる品種も洗練された美しさがあり、日本はもとより海外でも高い人気があります。

錦鯉は一般の人でも購入することは可能で、リーズナブルなものなら100円程度で購入できます。
しかし上記のような人気が高い品種だったり、斑紋の出方や品位、風格などによっては数千万円で取引されるものもあるほどです。
人気が高い品種ほど高値で取引される傾向にありますが、地域によって人気のある品種は異なり、価格の設定方法もその地域ごとに異なります。
例えば日本では紅白や三色斑紋系が人気ですが、海外においては光沢がある品種や1色で無地のものが高値取引される傾向にあります。

世界中で人気が高い錦鯉ですが、その中でも特に人気があるのはアメリカや中国、そしてインドネシアやシンガポールなどの東南アジアです。
ヨーロッパでは、イギリスやドイツ、オランダなどで人気があります。