お花見
元は梅を観賞する行事だった?お花見のルーツ
現在は春に桜を鑑賞する行事として定着しているお花見ですが、元々は梅を観賞する行事として世間に親しまれていました。
お花見の始まりは奈良時代まで遡り当時は中国から贈られた梅の木になる梅の花を見ながら過ごす季節行事として定着していたのです。
梅から桜を見る行事へと変わっていったのは中国から遣唐使が廃止されたことがきっかけにあります。
梅が火災によって焼失したタイミングで梅を日本に送ってきた中国の遣唐使が来なくなった結果、国内にて鑑賞できる梅がなくなり、徐々に桜を見る行事へとシフトしたのです。
神がいる神聖な木として知られる桜
桜はもともと国内に自生する樹木として、日本では山の神が訪れる神聖な場所として親しまれてきました。
桜の木の下に神様へのお供え物を供えて豊作を願う風習が根づき、時代の流れと共に桜の木の下で宴会が行われる現在のお花見へと変わっていったとされています。
平安時代には現在のお花見と同じように、お花見は桜を見る物として定着する事になったのです。
元々桜の木の名前の由来も、山の神であるサが鎮座するクラという場所であることから、桜の名前がつけられました。
桜は古くから神と関係深いと考えられていたからこそ、現在まで根づく伝統的な行事として定着したと言えるでしょう。
当初は貴族のみが行っていた行事でしたが、徳川吉宗が桜の木を浅草などに植えたことから江戸時代には一般庶民も参加する行事として定着し、多くの人々が桜の魅力に酔いしれたのです。
現在のお花見は交流の場としても人気
現在は3月~4月頃の桜が見頃を向かえる時期になると、休日を利用してお花見に訪れる方が少なくありません。
家族やお友達、仕事仲間や恋人同士をはじめ、一人でお花見に訪れる人まで、様々なタイプの方がお花見を楽しんでいます。
上野公園など人気のお花見スポットはシーズンを向かえると多くの人が訪れ、場所取りに苦戦するほど。
レジャーシートを拡げて朝6時頃から場所を取り始める方もおり、人気イベントとして定着していると言えるでしょう。
お花見の際には缶ビールなどお酒をはじめジュースやお茶などの飲み物を持ち寄る他、おにぎりや唐揚げ、サンドイッチや卵焼きなどお弁当を持ち寄って宴会をするのがメジャーです。
初めましての方とも気軽にコミュニケーションを取れる場として大学生のサークル歓迎会や、新入社員歓迎会などを行う会社も少なくありません。
美しい桜を眺めながら食べるおいしいお料理やお酒は絶品。
季節限定の人気イベントとしてピクニック気分でゆったりと楽しめる行事ですので、新しく出会った人達との交流の場としてもぴったりです。