日本舞踊
日本古来の儀礼的舞踊文化
歌や踊りというのは世界中の数多くの国で独自に方式を発展させている、その国柄を顕著に表す文化・風習の一つです。
日本において古くから独自の方式を持って継承されてきた踊りが「日本舞踊」であり、400年以上も前には既に現在にまで伝えられるような形にまで発達していたとされています。
日本の踊りを中心とした文化としては神楽や各地のお祭りで披露される民謡踊りといったものもありますが、この日本舞踊はそれらとは少し異なり、宮廷など舞台の上で行う専門職の仕事として作られてきました。
日本舞踊は「舞楽」や「能楽」、そして「歌舞伎」といった日本独自の文化を土台として発展してきたという歴史もあり、現在も演芸や芸能の分野を志す多くの人が学んでいます。
日本舞踊は現在国内に120を超える流派を持っているとされており、有名なものとしては西川流や藤間流などといったものがあり、それぞれが演目ごとに舞踏の型を持って継承されてきています。
日本舞踊の起源となっているのは神社の巫女たちが行った「念仏踊り」とされており、また歌舞伎の創始者として歴史に名を残す出雲阿国の舞踊がかなり大きな影響を残しています。
日本舞踊の基本的な内容
日本舞踊は独特の節回しの中で演舞をしていくところが大きな特徴となっています。
舞踊のバックに流される音楽は三味線が中心に構成されており、そこに唄をつけたりしながら踊りをしていきます。
日本舞踊の踊り方は大きく「舞」と「踊」という2つがあり、ゆっくりしたすり足で優雅に体を動かす動作と、激しく体を動かして回ったり足を高く上げたりする動作の2つを演目によって組み合わせていきます。
日本舞踊では踊りそのものというよりも、演目の中にあるストーリーを表現していくということで構成されています。
演目によって変わるのは唄や踊りだけでなく、衣装や小道具もそうで全てを合わせて一つの世界観を表現していきます。