能楽

能と狂言を合わせた「能楽」という文化

「能楽」は日本を代表する伝統文化の一つであり、現在でも正式な流派として継承されています。

特徴は独特の衣装や言い回し・節回しで、舞踊と演劇の両方を同時に行うというところも珍しい点です。

欧米のミュージカルや舞台舞踊と大きく違うのが、能楽では演技や発声の他動作の一つ一つが非常に細かく決められているということで、完璧に再現をするということこそが芸を行う人の使命というふうにされていることです。

そうした細かい動作や演技などは室町時代には既に完成されていたと言われており、現在でも全く同じ方法で演目が行われているということも特筆すべき点と言えます。

起源は奈良時代にまで遡る

能楽は日本の有史のかなり早い段階から登場している独自の文化であり、奈良時代には既にその原型となるものが存在していたという記録があります。

奈良時代の能楽は「散楽」と呼ばれており、古代ギリシアで行われていた演劇方式が中国を仲介して伝わったものというふうに言われています。

平安時代になるとこれがさらに洗練した芸能として「田楽」「猿楽」という呼び名に変わり、日本独自の文化として発展・定着をしていくことになります。

そこから鎌倉時代~室町時代を経て観阿弥・世阿弥という親子の猿楽師が活躍したことで公家だけでなく武家にも広がっていきました。

最も能楽が栄えたのは安土桃山時代からで、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康という大名が保護をしたことにより現在にまで伝わるような安定的な地位を得ました。