日本民謡

日本各地に存在している民謡の数々

特定の地域にだけ伝承されている楽曲が民謡です。
民謡は日本独自の文化ではなく、世界各国にもその土地だけで伝えられている歌がいくつか存在しています。

日本民謡の多くは歌詞にその土地独特の自然や文化風習などを示す言葉が使われており、その土地を愛する人にとってなじみのよいものとなっています。

ただし歌詞には多様性のある日本民謡も、音程や旋律についてはあまり変化がないということがほとんどです。
これは日本民謡の誕生が近世以降に集中しており、江戸や大阪で作られた流行歌が伝わってそれぞれの土地ごとに変化をしていったからと考えられます。

日本民謡の独自性はむしろ歌い方や表現方法にあるといってよく、芸術として非常に高いレベルに昇華されているものも数多く見られます。

最初は元歌のまま歌われていたものが時間の経過とともに替え歌に変わっていったり、その土地独特の歌い回しをされるようになったりといったことで独自の変化を遂げていったということでしょう。

地域独特の芸術としては郷土芸能という形もありますが、どちらかというと郷土芸能はその地域の信仰や風習を体現する儀式的な踊りや演奏といったものが中心であるのに対し、民謡は歌を中心にしているというところに違いがあります。

有名な日本民謡とその特長

日本民謡にはいくつかの種類があり「仕事歌」「祝い歌」「踊り歌」「座興歌」「語り歌」「子守唄」「わらべうた」といったように区別することができます。

地方の農村によく見られるのが「仕事歌」で、共同体で一緒に作業をすることが多い場所においてよりリズミカルに楽しく仕事をするために歌われていました。

民謡として最も数が多いのも「仕事歌」で、代表的なものに北海道の「ソーラン節」や東北の「南部牛追唄」、東海地域の「木曽節」や中国地域の「船頭歌」といったようなものが挙げられます。

次に多いのが「祝い歌(祭り歌)」とされるもので、日本でも有名な祭りである「ねぶた祭り」や「祇園祭」「出雲雅楽」といったところで独特の歌が披露されます。

民謡として有名な歌が多いのが「踊り歌」で、こちらはそれぞれの土地の小さなお祭りやお祝いの席で住民たちが一緒に踊るために披露されます。

有名なものとしては傘回しで有名な山形の「花笠音頭」や、群馬県発祥の民謡としてオーケストラの演奏曲としてアレンジもされている「八木節」、北陸地方ではおなじみのおけさ笠を身に着けて踊りながら行う新潟県佐渡市の「佐渡おけさ」といったものがあります。

座興歌はお祝いの席などで歌自慢の人が喉を披露するタイプの歌で、「会津磐梯山」や「黒田節」「ちゃっきり節」といったようなものがあります。